乳房撮影検査(マンモグラフィ)の詳細
撮影の手順
- 診療放射線技師が撮影します。
- 撮影装置の前に立って、乳房を片方ずつ台の上にのせ、プラスチックの板で上下や斜めなどから挟みます。
- 2方向4枚撮影します。
- 乳房や肌に直接触れますがご理解下さい。
体位 CC (頭尾方向)
まず、左絵のように上下から乳房を圧迫して撮影します。圧迫することで、乳房の厚さが均一になり、鮮明に乳腺組織を描出することができます。さらに、被爆を減らすことができます。
体位 MLO (内外斜位方向)
次に、乳房を斜め横向きに圧迫して撮影をします。2方向の撮影をすることで、より広い範囲を撮影でき、乳房内の位置関係がよく分かります。気持ちを楽にして、十分に体の力を抜いて下さい。
撮影にかかる時間
10~15分程度です。その後写真を確認し、必要に応じて追加撮影を行うことがあります。
検査時の服装
上半身は裸になって、検査着に着がえていただきます。
圧迫の際に痛みを伴うことがありますが、痛みの感じ方は様々です。
リラックスすることによって痛みが減少することもありますので、体の力を抜いてリラックスして撮影をうけましょう。
お願い
- 妊娠中、授乳中の方
- しこり、気になる所がある方
- 豊胸術をされている方
以上の方は担当の技師にお申し出下さい。また、検査について不安がある方は遠慮なくご質問下さい。
マンモグラフィによって、すべての病変が診断できるものではありません。自己検診をきちっと行いましょう。
乳房の検診について
自己検診をおこないましょう
乳がんは自分で調べることができるがんです。早期発見のためには、検診を受けるだけでは100%ではありません。毎月、日を決めて自己検診をおこないましょう。もし、何か気になることがあれば、早めに乳腺専門外来で受診されることをお勧めします。
自己検診法
月経が終わって1週間以内、閉経した人は毎月、日を決めてチェックしましょう
乳がんにかかりやすいタイプ
- 母親、姉妹に乳がんになった人がいる
- 肥満ぎみの人
- 高タンパク、高脂肪、高カロリーの食事をとることが多い
- 初経年齢が早い、または、少ない
- 高齢出産をした
- 出産後、授乳していない
乳がんを防ぐ生活習慣
- 緑黄色野菜、食物繊維をたっぷりとる
- 高タンパク、高脂肪の食事にかたよらない
- 適度な運動をこころがけ、肥満を防ぐ
※少しでもおかしいと感じた時は、直ちに乳腺専門外来で受診しましょう。
乳腺症について
しこりが触れますが、ごつごつ、ごろごろした感じで、輪郭がはっきりせず、時に痛みがあり、月経の前に強く、月経が始まると弱くなります。
乳腺症はあわてて治療する必要はありませんし、乳がんとは関係ありません。
ただ、万一、乳がんができていると見つけにくいことがありますので、念のため3~4ヶ月に1回、乳腺専門外来で診察を受けてください。
定期的に乳がん検診を受けましょう
乳がんにかかる人は、年々増加の傾向にあります。
乳がんは、早期に発見するほど治りやすいがんといわれています。今回の結果が異常なしの方でも、2年に1回はマンモグラフィによる乳がん検診を受けましょう。
なお、今回の検診時に医師より、半年後、1年後の受診を勧められた方は、期限を守って必ず受診するようにしてください。