急性期から回復期まで 途切れのない医療を行う!

2019年4月1日より「医療法人警和会 北大阪警察病院」は名称を「医療法人成和会 北大阪ほうせんか病院」と改め、急性期から回復期までの途切れのない医療を目指しています。
同一医療法人の「ほうせんか病院」(慢性期医療・がんの緩和医療)とは、スムーズな連携を行うことで、医療のどの時期であっても対応できるようにしています。

2021年2月には、新型コロナウイルス感染症の拡大に対する大阪府の要請に応える形で新型コロナウイルス感染症病棟を開設し、現在60床の入院医療を行なっています。この病棟開設のために、眼科・耳鼻咽喉科・一般歯科の診療を休止したために地域の皆様にはご迷惑をおかけすることとなり誠に申し訳ございません。しかし、新型コロナウイルス感染症に対しては、一般の医療とは病棟や医療機器を専用にすることで、整形外科・内科・消化器一般外科・放射線科・口腔外科の医療については従来通り行える環境を整えています。

誰もが活躍する社会を実現するためには、すべての人が元気に動き回れる状態を維持する事が必要です。運動器の障害によって移動機能が損なわれた状態(ロコモティブシンドローム:以下ロコモ)は加齢により多くの人に生じますが、適切な対応を行えば十分に克服することが可能です。筋力の衰えを防止するための体操指導、骨折を防止する骨粗鬆症の治療など、医療でロコモを予防します。また、腰部脊柱管狭窄症や変形性関節症などの運動器の疾患が進行した場合には、社会で活躍するための移動機能が低下します。このような症状が進行した場合には、手術的な治療が有効な場合があります。ご高齢であっても、また元気に動き回ることが可能になります。

入院治療が必要になるロコモの大きな原因は、骨折・関節疾患・脊椎疾患です。脊椎圧迫骨折には入院してのリハビリテーションが必要な場合がありますし、大腿骨や上肢の骨折で手術が必要な場合があります。当院の整形外科は、近隣の整形外科診療所と密接に連携しており、入院を急ぐ場合にもスムーズな対応が可能です。手術後にはリハビリテーションが必要ですが、当院では回復期リハビリテーション病棟があるため転院の必要はありません。関節疾患の代表は、変形性関節症と言われています。投薬や注射などで治療を行いますが、症状が強い場合には人工関節置換術が行われ、それに続いてリハビリテーションを行います。病院周辺での歩行練習は、緑の中で空気もよく、意欲も湧いてきます。脊椎疾患は、歩けなくなる頚髄症、続けての歩行が制限される腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症などがあります。症状が進めば手術が必要になります。従来から当院整形外科は大阪大学と密接な連携をしてきましたが、脊椎外科については2021年4月よりこの連携を強化し、大阪大学整形外科の「分院」的役割を果たすようにしています。その結果、毎月10~15例の手術が行われるようになりました。

人間の体は多くの機能を持った器官でできているので、総合的にみていくことが必要です。循環器、呼吸器などそれぞれの臓器の専門家も重要ですが、人の体を総合的に診察して、その人に一番良い医療を行う姿勢が求められています。当院の内科医は、それぞれの得意分野を持っていますが、総合診療医として患者様の治療にあたります。また内視鏡センターが充実しているため、検査が必要な場合に鎮痛処置のもとに消化器内視鏡検査が行えます。

高齢になってくると、女性では尿漏れ、男性では排尿しにくいなどの泌尿器科疾患の頻度が増加します。従来から大阪大学泌尿器科のご協力で外来診療は行なっていましたが、2021年4月より泌尿器科常勤医師が赴任しました。腎尿路結石や膀胱がん、前立腺肥大などに対する内視鏡手術が専門です。

当院では、下肢の静脈瘤に対してカテーテルによるレーザー治療を行なっていますが、多くの病院では行なっていないユニークな治療です。静脈瘤でお困りの方は、一度ご相談ください(放射線科・IVR治療)

当院では、薬物治療、リハビリテーション、手術などのロコモ対策を急性期から回復期リハビリテーションまで切れ目なくつながる治療を総合的に行います。また慢性期の治療につながる場合についても、同じグループ病院であるほうせんか病院との一体化した連携で切れ目のない医療体制が構築されています。

患者様が安心して診療を受けることができる病院として、今後も2つの病院が手を取り合って発展していきますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

北大阪ほうせんか病院 院長 冨士 武史

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