放射線科・IVR科

放射線科について

正確な画像診断および治療を行う事を目標としています。

当科の概略

当院放射線科の業務は大きく画像診断と画像下治療(IVR)に大別されます。
画像診断業務においては、CT,MRI,一般撮影,マンモグラフィ,血管撮影装置、骨密度測定機器などの画像診断装置を使用し、撮像された画像を専任の放射線科医師(画像診断専門医)が読影し、さまざまな病気の診断を行っています。また放射線技師と協力しながら機器の安全かつ適正な使用を行うべく、検査の最適化、被曝管理業務を行っております。
画像下治療(IVR)業務とは、上記の画像診断機器を使用しながら、カテーテルや穿刺針などを用い病気の診断や治療を行う手技を指しますが、こちらもIVR専門医のもと積極的な治療を行っております。

当科の特徴

〇画像診断

当科では高性能の医療機器をそろえ、あらゆる疾患の診断が可能となっております。特に最近では高速撮像可能な高性能CTを導入し、高速撮像のメリットを生かした脳血管や心臓、全身血管の明瞭な画像、高精細な画像が得られることで全身の小さな病変の発見や病気の診断に力を発揮しております。MRIは1.5Tの機器を使用し頭部から足先まで、主に脳神経系や骨や関節など整形外科領域の疾患の診断に用いられています。

画像診断センターを参照ください。

CT装置(ドイツ/シーメンス社製)SOMATOMU Definition Edge


MRI装置(ドイツ/シーメンス社)MAGNETOM Avanto 1.5T


〇IVR

肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)や動注化学療法、胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆行性経カテーテル的静脈瘤塞栓術(BRTO)、門脈圧亢進症に対する脾動脈塞栓術(PSE)内臓動脈瘤塞栓術、下肢静脈瘤に対するレーザー焼灼術、膿瘍ドレナージ、画像ガイド下針生検も施行しております。また、CVポート埋め込み術やPICC留置なども積極的に行っており、患者様の苦痛の緩和に寄与できるよう努めています。

血管撮影装置(キャノンメディカルINFXV-8000V)

対象疾患と治療法

〇肝細胞癌:肝動脈化学塞栓療法(TACE)・肝動注化学療法、リザーバー埋め込み術
〇転移性肝癌:肝動注化学療法、リザーバー埋め込み術
〇頭頸部癌:動注化学療法
〇胃静脈瘤:バルーン閉塞下逆行性経カテーテル的静脈瘤塞栓術(BRTO)
〇門脈圧亢進症:脾動脈塞栓術(PSE)
〇内臓動脈瘤:経カテーテル的動脈瘤塞栓術
〇膿瘍:経皮的ドレナージ
〇CVポート埋め込み術
〇PICC挿入術
〇下肢静脈瘤の血管内レーザー治療(EVLA)
〇その他

放射線診断やIVRに関してもっと詳しく知りたい方は以下を参照ください。
・日本医学放射線学会http://www.radiology.jp/
・日本IVR学会http://www.jsir.or.jp/・日本肝臓学会http://www.jsh.or.jp/medical/

下肢静脈瘤に対する血管内レーザー治療法(EVLA)

当科では下肢静脈瘤に対する最先端治療である、血管内レーザー治療を開始しました。従来行われていた手術を要するストリッピング術という治療と比べると格段に低侵襲(体に負担が少ない)で、傷跡もほとんど残りません。
平成23年に日本で保険適応となってから急速に普及しています。

下肢静脈瘤とは

伏在型、表在型、網目状、くもの巣状の4タイプの静脈瘤があり、血管内レーザー治療の適応となるのは伏在静脈型と表在型といった太いモコモコした静脈瘤です。

静脈瘤の症状

・見た目が悪い(スカートが履けない・プールに行けない)
・むくむ(浮腫)
・こむら返り
・だるい
・疼痛
・色素沈着
・潰瘍形成

治療方法

膝の近くまたはふくらはぎの辺りから、局所麻酔をして、直径約1mmの針を使って静脈を刺し、そこから細いワイヤー伝いに直径1mm位のカテーテル(くだ)を静脈に挿入します。そこから逆流している静脈にレーザーファイバーを挿入し、静脈を焼灼(焼き固める)させて逆流をなくします。これにより静脈瘤に流れ込んでいた逆流した血流がなくなり、種々の症状の改善が見られす。

治療機器

当科では最新型のエンドサームレーザー1470(ENDOTHERMELASERTM1470;LSO Medical, フランス製)を導入しています。レーザー治療を行っています。
波長1470nmのレーザーを使用しているため、熱エネルギーが静脈の壁に深く浸透せず(痛みや出血が少なくなります)、またラジアルファイバーにより静脈壁を均等に焼灼するこが可能となり(効率的に熱がかかる)、治療時の疼痛や出血といった合併症がほとんどなく、効率的な治療が可能です。

特徴

・メスを用いないので、細い管を用いるので傷跡がほとんど目立ちません。
・体への負担が少なく、治療時間は1時間前後で行えます。
・保険適応です。
・外来または一泊二日の入院で治療が可能です。
・治療次日の朝に診察の後に退院して頂きます。
・約1週間後に外来で経過をチェックします。

〇副作用
・皮下血腫、疼痛は軽度で、発生率は10%前後です。
・深部静脈血栓症(0.3%)、神経障害(3%),血栓性静脈炎(1.9%)などです。
当科では適切な画像診断、IVRが行えるよう、スタッフ一同が安全に配慮し各種ガイドラインに準拠した医療の提供を心がけております。質問がございましたらお気軽にご相談ください。

マンモグラフィ検診制度管理中央委員会 マンモグラフィ検診施設、画像診断管理加算2

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